カメオが、いつも家で使っていた普通の椅子を蹴ったのは、王様の椅子をどうしても蹴りたかったからだ。状況を補完せよ
転載元: 「BS 孤独な椅子」 作者: tomo (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3576
王子のカメオは、王様になどなりたくなかった。
父のような、権力に溺れた傲慢な人間になってしまうのはまっぴらごめんだった。
彼は、王様という椅子をどうしても蹴りたかった。
しかし、父が自分を次代国王にしようとしていることも分かっていた。国王の命令は絶対である。自分がいくら反抗したとしても、無理矢理王に仕立て上げられてしまうだろう。
カメオは、決心した。
ある日の夜、彼は自分の部屋に鍵を掛け、机の上に遺書を置いた。
いつも使っている椅子の上に立ち、ロープの輪に首を通した。
そして、カメオは椅子を蹴った。