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死者と会話する力

[ウミガメのスープ]

死んだ人と会話することができるというシン太郎。
ある日、シン太郎の家に数年前に亡くなったカメゾウじいさんが幽霊となって戻ってきたため、シン太郎の祖父であるカメゾウじいさんとシン太郎の母でありカメゾウじいさんの娘であるウミコの二人しか知りえない話を聞き出し、そのことをウミコに伝えた。
それは紛れもない事実であったのに、ウミコはそんなシン太郎の話に聞く耳を持たなかったのは一体何故?


出題者:
出題時間: 2018年10月28日 22:47
解決時間: 2018年10月28日 22:53
© 2018 エルナト 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「死者と会話する力」 作者: エルナト (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/2450
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「……というわけなのじゃよ」
カメゾウじいさんがウミコの秘密について語るのを聞いていたシン太郎は、ふむふむと熱心に頷いた。
その話を、シン太郎はすぐに母ウミコに伝えに行く。
「ねぇ、お母さん!おじいちゃんから聞いたんだけどね、お母さんって昔、学校の先生になるのが夢だったって本当?」
しかし、仏壇の前で手を合わせているウミコは、それに答えることはなかった。
「ねぇ、お母さんってば。どうして無視するの?」
「ごめんねぇ……お父さん……シン太郎……」
神妙な顔をしたウミコは、そうつぶやき、静かに立ち上がり部屋を後にする。
相手をしてもらえなかったシン太郎は、つまらなさそうに仏間に寝転がった。
「冷たいなぁ、最近、お母さんちっとも相手にしてくれない」
寂しそうな表情をするシン太郎の頭を、カメゾウじいさんは優しく撫でた。
「なぁ、シン太郎……そろそろ……行こうかのう」
「え?行こうって、何処に?……あれ?この匂い!ハンバーグだあ!」
夕食の香りに釣られ、シン太郎はムクリと立ち上がり、トタトタとキッチンの方に降りていく。
その後姿を、カメゾウじいさんは黙って見送ることしかできなかった。
「……わしには言えんよ。なぁ、ばあさんや……」

***答え***
シン太郎が死者と話すことができるのはシン太郎自身も既に命を落としているからであり、ウミコは死者と話すことはできないから。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy