ウミオの描いた『吾輩はウミガメである』とラテオの描いた『ウミガメ工船』、どちらを今年の「水平文学賞」の受賞作にするか悩んでいた最終選考委員長のカメオは、旅に出ることにした。一体なぜ?
*Q12 光四さんのリサイクルです。
転載元: 「【悩みますか?リサイクル】I got smarter, I got harder in the nick of time 」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/10129
*買収工作を仕掛けてくる両陣営、及びその他の面倒な連絡から身を隠すため。
最も権威のある文学賞である「水平文学賞」。
当然ながらメディアの注目度も高い。
「今年は『吾輩はウミガメである』と『ウミガメ工船』の2作品が本命と聞いていますが、どのようにお考えですか?」と、あの手この手で聞き出そうとするマスコミ連中もいる。
もちろんそんなこと答えるわけはないのだが、何かうかつに喋って様々な邪推をされるのも鬱陶しい。
中には、それをブックメーカーに流す輩もいるので、厄介だ。
しかし、そんなのはまだ良い。
本当に困るのは両陣営だ。
作家の代理人やマネージャー(多くの人気作家はエージェントに属していたりもする)その出版社などが様々なアプローチをしてくるのだ。
アプローチと言うと聞こえはいいが、まあ、巧妙な買収工作である。
こちらもなんとかそれを必死で逃れるのだが、それにも限界がある。
「カメオ先生ですか?今日から休暇に入っております。行き先は私も把握しておりません。」
事務所のスタッフにはそう対応するように言い渡し、選考会まで潜伏することに腹を決めた。