おじいさん、おばあさんが大らかな性格だったせいで、
恩返しにきた鶴は死にかけました。 どうしてでしょう?
転載元: 「仰げば尊し鶴の恩」 作者: アシカ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/945
婆「ねえ、おじいさん。あの娘はどうして、あんなに見事な布を織るのでしょう。ちょっとだけ、中をのぞいてみませんか」
爺「これこれ、あの娘がいっておったじゃろう」
娘「機をおりあげるまで、決してのぞかないでください」
爺「どうやったかなんて、細かいことはどうでもええじゃろ。結果オーライじゃ」
婆「そうですね、失礼いたしました。ホホホホホ」
こうして娘との約束を守ったおじいさん、おばあさんは、いつまでも屏風を開けようとしませんでした。辞めどきを見失った鶴は、そのまま羽を抜いて機をおりつづけます。
物音がしなくなってから三日後、さすがにおかしいと感じたおじいさんは、屏風のすきまから中をのぞきました。するとそこには、気絶して畳に横たわる鶴の姿が。
夫婦の必死の介護によって、鶴は危うく一命をとりとめることができました。
押すなといわれたら押す。開けるなといわれたら、開ける。
フリを覚えてくださいと言い残し、鶴は山の向こうへ飛び立っていきました。