旅人が分かれ道にやってきた。一方の道は本当のことしか言わない正直者だけが住む正直村へ、他方の道は嘘しか言わない嘘つきだけが住む嘘つき村へと続いている。旅人は正直村に行きたいのだが、どちらが正直村なのか分からない。分かれ道にはいずれかの村の住人と思しき人が立っていた。そこで旅人は一方の道を指差しながら「私はこの道が正直村への道だと思います」と言い、村人の反応を確認することも無くそちらへ歩いて行った。何故か?
*Q3 おっさんのリサイクルです。
転載元: 「【道ますか?リサイクル】a man without a home」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9233
*同行者に対する言葉だったから。
「ねえ、どっちが正直村の道だと思う?直感で選んで。」
「貴女はどっちが正直村だか、知ってるんだよね?」
「うん。」
「教えて。」
「やだ。」
「ずっと新婚旅行で正直村に行くのが夢だったのに、意地悪。」
「別に、間違ってたっていいじゃん。意外と嘘つき村も楽しいかもしれないよ?その後でどうしても、正直村に行きたかったら、ここまで戻って、もう片方の道を行けばいい。」
「…」
「これからの人生、きっとそんなことばかりじゃないかな。進むべき道なんて、いくらだってある。」
「私はこの道が正直村への道だと思います。」
「うん、わかった。行ってみよー!!」
「…」
「何?」
「…貴女と結婚できて、本当に良かった。」
その様子を見ていた両方の村の住人たち:
(幸せそうでいいなあ)
(人生の墓場だ、見苦しい)