寒空の下、ある少女が、薄暗い路地裏で男に声をかけました。
「マッチを買いにきたのですか」
「ああ、一箱いくらかな」
男と少女は会話を交わし、暗がりに消えていきました。
その後、少女は明るくなりました。
なぜでしょう?
転載元: 「マッチ売りのカメコ」 作者: アシカ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/900
【要約】
麻薬組織から解放されたから。
【解説】
麻薬取締員の男は、とある路地裏で少女が売人をしているという情報を得た。そこで正体を隠して現地を彷徨いていたところ、暗い目をした少女から、ぼそりと声をかけられた。
「マッチを買いにきたのですか」
「ああ、一箱いくらかな」
そういって札束をちらりと見せると、少女は懐からマッチの箱を手渡した。中身を確認すると、不自然な白い粉の袋がみつかった。確信を得た男は、少女の背後にいる麻薬組織の実態を探ることにした。
「実は大量に捌けるルートを開拓してね、今後も君たちとは良好な関係を築いていきたいんだ。上の立場の者と話をさせてもらいたいのだが……」
「……話だけなら。こっちにきて」
こうして男は、少女に連れられて暗がりへ消えていった。このときをきっかけに、少しずつ組織の信頼を得ていった男は、最終的に組織を壊滅させることに成功した。少女は保護され、薬を売らないと殴られ、売り切るまで帰れないといった虐待を受けていることが発覚した。その後、児童養護施設に預けられた少女は、施設の人々や友人、面会にくる男との温かい交流によって、冷え切った心に火が灯り、明るい性格の女の子に成長したのだった。