【足ますか？リサイクル】dirt and glitter cover the floor

トムは、キャットフラップとこの家の庭が気に入ったようだ。
ネズミを追わない猫だと思っていたが、家からネズミもいなくなったので、娘のアイラも機嫌がいい。

ただ、ここエディンバラはあまり気候が良いとは言えない。
雨がちな日も多く、庭がぬかるんでることも多い。
ドッグランの維持も大変なぐらいだ。

「さあ、もう良いだろう。お家に帰るよ。」

私は、トムを抱いて部屋に連れ帰った。

「あなた！ちゃんと足は洗ってから入れてね！」

おっといけない。いつも、「足を洗え」と言われているんだった。

妻のみどりが、どうしても部屋の中で靴を履いているのが好きじゃなくて、うちは土足厳禁ということになっている。
その方が衛生的なのは確かなので、私も従っているが、ポチやトムのことはつい忘れてしまうな。

こんなぬかるんだ日は、特に洗ってから入れないと怒られてしまう。

洗うといっても、猫は濡れるのが嫌いなので、硬く絞ったタオルで足を拭いてあげるだけなのだが…

「あ、ちょっと待て。どこ行く。」

それでも拭かれたのが嫌だったみたいで、ちょっと目を離した隙にまたトムはキャットフラップから出て行ってしまった。

全く猫というものは。
まあ、だからかわいいんだけどな🐈🐾