「え。ケン太、なんでモバイルバッテリーなんか買ったの?」
「はあ?前に遊びに行ったとき、今の時代にモバイルバッテリーを持ってないのはあり得ないって言ったのはお前だろ。」
ハナ子は小さく舌打ちをして、自分のスマホを充電し始めた。
なぜ、ハナ子は舌打ちをしたか。
転載元: 「いらいら」 作者: たろう (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8532
ハナ子は、ケン太とケン太の友人(以下Aとする)の3人で遊ぶことになった。ケン太が遅刻したため、ハナ子とAはしばらく二人で会話していた。Aは、ハナ子とは初対面にもかかわらず、嫌に馴れ馴れしく話しかけ連絡先の交換を提案してきた。Aの態度に不快感を覚えたハナ子はスマホの電源を落とし、充電が切れたから連絡先の交換はできない、と嘘をついた。ハナ子のバッグにはモバイルバッテリーが入っているが、勿論そのことは言わなかった。しかし、遅れて到着したケン太は今日に限ってモバイルバッテリーを持ってきていた。ハナ子は、充電を勧めてくるケン太の申し出を断る口実が見つからず、また、嘘をついたことを白状する勇気も湧かず、無意味な充電を強いられる羽目になった。そして、自分をこのような状況に追い込んだAに腹を立てて思わず舌打ちをしてしまった。