壁一面に貼られた魔除けの札を次次剥がしていく女は
自分はもうすぐ幸せになれると確信している。
一体何があったのだろうか?
*Q5 kUmaさんのリサイクルです。
転載元: 「【悪ますか?リサイクル】am I scarin' you tonight?」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8386
*秘密のトンネル又は抜け道
捕虜として敵に捕らえられた私は、「出る」ということで評判の牢屋に閉じ込められた。
「まあ人質のお姫様に死なれても困るしな。一応これでも貼っておきなw」 と魔除けの札を投げ込まれた。
まあそんなものが効くわけがない。
実際にいろんな妖のものが、「出た」。
「あんた、俺たちのことが怖くないのか?」
「別に。だってそっちも特に私のこと恨んでないでしょ?私ここ来たばっかりで、あなたたちが死んだ理由となんの関係もないもん。」
「…確かに、そりゃそうだがな。それにしても、えらく肝の据わったお姫様だな。」
「そう?まあメンタルの強さだけは自信あるけど。むしろ話し相手になってくれてありがとうね。」
「ああ、こっちこそな…そうだ、いいこと教えてやるよ。そこのグラグラした煉瓦あるだろう。そう。それだ。そこから少しずつ周りの煉瓦を外してくと、秘密の抜け穴につながるんだ。」
「本当?」
「まあ、あんたいい奴そうだからな。でもいっぺんに抜くと崩れるから少しずつやりな。」
そこで私は思いついた。
「ねえ、1枚じゃ効かないみたい。たくさん変なのが出てくるの。もっとたくさん頂戴。」
「おやおやお姫様にはこのお部屋はお気に召さなかったようだね?お札で良ければいくらでもくれてやるよ。」
私は、毎日少しずつ壁の穴を広げていった。
壁全体にお札を貼っておけば、穴の部分にだけ貼ってあるのが目立ちにくい。
ある日、私一人が通れるぐらいの穴が空いた時、私は全部お札を剥がしてこっそり外に出た。
(ありがとう。霊のみんな)