【スイーツますか？リサイクル】she keeps Moët et Chandon

国外視察に出かけたカーメリータ女王。
先方では、様々な要人と晩餐会が催される。
儀礼的な堅苦しい場面は正直あまり好きではない女王だったが、その土地独自の食事や舞曲など、個性豊かな文化に触れることは楽しみでもあった。

その日の訪問先は、黒パンをくり抜いた容器にスープを注いだ料理が有名である。
もともと庶民がお腹を満たすために考えた料理だと言われているが、今日では高級料理店でも供される。

ところが。

給仕に当たっていたメイドが、よりによってパンの容器を積んだワゴンを倒してしまったのだ。

スープの方は無事だったので、スープだけなら供することはできるものの今からパンの器を用意することはできない。

政財界人や名士のお歴々が色をなして立ち上がる。
まだ若いメイドは顔を真っ青にして震えている。

すると、女王はゆっくり立ち上がって、メイドの所に行き、にっこり笑ってこう言った。

「Let 'em…let me eat cake. パンがなければケーキを食べればいいじゃない。こちらには有名なスイーツもあるとうかがっています。私には、デザートのケーキをたくさんサービスしてくださいね😉」

その機転の利いた一言に、国民のカメたん評価は一層上がるのであった。