【スイーツますか？リサイクル】I will drink your cup of poison

〜２２２３年、正月〜

「あけましておめでとう、パパ…え、今日も仕事なの？」
「ああ、急ぎの現場があるんだ…。そうそう、クリスマスの残りのシュトーレンに酢をかけて食べないと…うん、まずいな。」
「なんなの、それ？」
「今から２００年ほど前、２０２０年頃かな、味が分からなくなるっていう病気が流行ったらしいんだ。今ではそんなの撲滅されてるんだけどな。俺たちみたいなみんなで働く職場、しかも体が資本の職場で、そんなことで一人倒れたらたまったもんじゃねえ。だから、ある親方が、『お前らこれを食え。まずくないって思った奴は帰れ』って言い出したらしい。」
「へ、へえ…」
「本当はちゃんとした検査なんかもあったんだけど、なぜかそれをやってた所はその病気が蔓延することも少なくて。実際は、そういう楽しい親方のいるような職場だと、みんな休みとかも取りやすいとか、休んだ時の保障がちゃんとしてるとかそんなことが理由だと思うんだけどな。だから、病気が流行りがちな冬にはみんなよくやるんだ。流行病にかからないおまじないとか願掛けみたいなものだ。」
「そうなんだ！」
「塩を多量にかけるとか砂糖を多量にかけるとかもあったらしいんだけど、それはそれ自体体に悪いからな。酢なら撮りすぎてもそんなに悪くないだろうってことで。」
「そっかー。気をつけてね！」