【イタコ】
死者の魂を自身に憑依させ、その言葉を伝える女霊媒師
知る人ぞ知る伝説のイタコ、西園寺 サキ。
幼き頃より霊能力に恵まれ、修行を重ねた彼女の実力は本物だった。
彼女は、他者の秘められし霊能力を見抜き、それを伸ばす才能も並外れていた。
多くの優秀な弟子を育て上げ、イタコの技能を伝承した彼女の功績は計り知れない。
さて、そんな彼女の最近の悩みとは?
*kUmaさん②のリサイクルです。
転載元: 「【占いますか?リサイクル】falling from cloud nine」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8196
*死んだのにもかかわらず、困るたびに弟子たちから呼び出されること。
伝説のイタコだった私は、多くの弟子を育て上げた。
その数およそ150人。
さらにその孫弟子、ひ孫弟子も数えたら、相当の数になる。
私の功績は絶大だ。
これで、私も引退してあの世で悠々自適な生活ができる、とこの世を去ったのが7年前。・
しかし。
「うわーどうする?あの子乗り移られたまま、現実に戻れなくなっちゃったよ」
「このままじゃやばいよ…何やっても意識戻ってこない」
「もうこの際西園寺様を呼ぶしかない。頼んだ!」
「ちょっと乗り移られたイタコ同士が喧嘩始めた。やばいって!」
「西園寺先生!なんとかしてください!」
「これ絶対犯罪に悪用するパターンだよ。止めなきゃ。でも本人じゃないからいうこと聞かないし」
「こんな時は最後の手段、サキ様だ!」
…おい、いいかげんにしてくれよ。
弟子がたくさんいる、ってことは、それだけ困ったときに呼ばれることも多いってことか。
しかも、生きてるときと違って、「忙しいから後にしろ」とか「そんなの自分で考えろ」とか簡単に言えない。
体はそんなに自由に動かないし。
めんどくせえ。
こんなんだったら生きてる時の方がマシだった。
そう呟くサキなのであった。