助けてくれ。あいつがイカスミパスタとかゆーものを作ったんだが、あの入れ物どう見ても墨汁なんだよな。あんなもん食ったら俺マジで死んじまう。ああ、これが最後の食事か。さようなら、みんな…。
バカな!このイカスミパスタ、旨い!
何故?
*Q15 ノーキンさんのオマージュです。
転載元: 「【黒ますか?オマージュ】teachin' the kids to say thank you and please」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8027
*彼女が子供の頃作った、墨汁をぶっかけただけの暗黒イカスミ料理(改行前)と、今のちゃんとしたイカスミパスタ(改行後)を比べている。
水平台学園中等部3年、向日夢花の家に、今日もみんなが集まっている。
幼なじみで彼氏の拓海や、仲のいい友人たちに、夢花がご自慢の「イカスミパスタ」を振る舞うところだ。
「じゃーん。見てみて〜🍝夢花の得意料理、イカスミパスタ」
「うわ、すげっ。 真っ黒」
「これ一人で作ったの?」
「そーだよ♪ママに教えてもらって、作れるようになったの」
「すごーい 夢花お料理も得意なんだー」
「まあねー」
「美味しい?」
「めっちゃ美味しいっっ!」
「こないだレストランで食べたやつみたーい」
「俺イカスミ初めて食べたけど、こんなに美味いんだ」
「…ちょっと、拓海も食べなよ。なんか言ってあげて!」
「バカな!このイカスミパスタ、旨い!」
「はあ?旨いに決まってんじゃん。」
「墨汁じゃない!」
「え?」「え?」「え?」
「…ちょっと拓海、その話やめろ、って言ってんじゃんっっ!」
…遡ること10年。
「ママの作ってくれたイカスミパスタ」が美味しくて、なんとかそれを再現したいと思っていた向日夢花(5歳)。
見様見真似で、冷蔵庫の白滝に墨汁をかけた「イカスミパスタ」を無理やり幼なじみの拓海に食べさせようとした。
「ちょっと!おいしいんだよ!イカスミのパスタ。私がせっかく作ったもの、食べられないっていうの!?」
(助けてくれ。イカスミパスタとかゆーものを作ってるけど、あの入れ物どう見ても墨汁なんだよな。あんなもん食ったら俺マジで死んじまう。でも、大好きな夢花ちゃんを悲しませたくないし…ああ、これが最後の食事か。さようなら、みんな…。)
まあ、実際は拓海がちょうどフォークを口に運ぼうとしたところを、買い物から帰ってきた夢花のママに発見され、幸いにもことなきを得た(もちろん夢花はものすごく怒られた)のだが。
「…料理上手くなったよな」
「え、ありがとう」
「墨汁じゃないし」
「そのレベルかよ!!!!」