偶然野生の虎の住む洞窟に入ったカメ子は自分がこの日最もついていたことを確信した。
虎の子供を手に入れたからではないとしたらなぜだろう?
*Q13 kUmaさんのリサイクルです。
転載元: 「【たなぼたますか?リサイクル】but the tigers come at night」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7609
野生動物ライターであるカメ子が、生息数が減少し、絶滅の危機にある虎に巡り合うことができたから。
ラテラル・ジオグラフィックの取材でその村にやってきた私は、この地域で絶滅の危機にあるというマコータイガーの研究をしているグアヤック博士と虎の生息地と思われる洞窟に向かった。
「マコータイガーは凶暴と信じられているが、実は大変警戒心が強く、臆病な生き物だ。また、環境の変化に弱く、近年の宅地開発や高速道路建設に伴う生息地の環境の変化で、奥地へと追いやられている。餌となる小動物が減ってきていることも、個体数の大幅な減少につながっている。さらに、毛皮目当ての密猟者やペットとして子供の虎を生け捕りにする者も後を絶たない。」
グアヤック博士によると、これまで、多くの当誌の記者やカメラマンが調査に来たらしいが、マコータイガーの姿をとらえたものはいないらしい。
「これまでの調査から、この洞窟は現在もマコータイガーが生息している可能性が高いと私は踏んでいる。」
博士は一つの洞窟の前で足を止めた。
その途端、私は急に恐ろしくなってきた。
「あの、マコータイガーは人を襲うことはないのでしょうか。」
「ああ。これがあるんだ。」
博士は現地の呪術で使われるような彫像を見せてくれた。
「そんなものが効くのでしょうか。」
「これはシルバーバインという植物で作った彫像だ。いかなる虎も、これを与えると大人しくなる。まあ念のため、麻酔銃も持っているから安心だ。」
洞窟に入ると、そこには、明らかに何かの気配がある。
赤外線カメラには、幻とも言われるマコータイガーが写っていた。
我々の気配に気づくと、こちらに向かって歩いてくる。私は足がすくんだ。
「大丈夫だ。これを見ていろ。」
そういうと博士は彫像を投げた。
すると、マコータイガーは飼い猫の様にゴロンと横になって気持ちよさそうに背中を地面に擦り付けた。
その美しく、雄々しく、それでいて愛らしい姿に、私は、自分の幸運を深く確信した。
そして、この気高い生き物が、今後もこの森で変わらず生息し続けることを願った。