2044年、「吾輩は猫である」という単語がことわざとして大手各社の発行する辞書に掲載された。
いったいなぜ?
*Q9 白石コーソーさんのリサイクルです。
転載元: 「【ことわざますか?リサイクル】Munkustrap, Quaxo, or Coricopat」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7320
「吾輩は猫である」が映画化によりその価値が再発見されたことを受けて、「時間を経てその価値が見直されること」の例として名詞「吾輩は猫である」がことわざ・慣用句として定着したため。
「吾輩は猫である」は言わずと知れた、1905年発表の夏目漱石の処女小説である。
日本人ならほぼ誰もが知っているが、もう130年も前の作品であり、正直なところ、改めて華々しい脚光を浴びることはなかった。
ところが、どうしたことか、この小説の英訳 ”I am a cat” を読んだラテラルバーグ監督は、ひどく感銘を受け、ハリウッドでの映画化を決めた。
主役は大人気のイケメン俳優、ベネディクト・タートルバッチ、原作になかったロマンス要素も盛り込むなどして、世界中で大人気を博した。
それが逆輸入されて、日本でも「吾輩は猫である」に再度スポットライトが当たり、その面白さが、135年の時を経て再発見された。
さらに、「第三者の目により良さを再認識する」「時を経て改めてその価値が再発見される」ことを指して「吾輩は猫である」、「吾猫現象」などの表現が使われるようになった。
かくして「吾輩は猫である」はことわざ・慣用句として定着し、2044年には多くのことわざ辞典に掲載されるに至ったのである。