転載元: 「【狩りますか?オマージュ】逆転クオリア」 作者: ねじ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6909
春になって木々が芽吹いたので、山の木々がモミジ(カエデ)であることに気が付き、秋になったら紅葉狩りをしようと思って張り切っている。
カメオは山歩きが好きだ。
昨年末に引っ越して、新居に近いこの山に登ったのは今回が二度目。
一度目は冬のさなか、数センチ程度の雪に覆われた山中は静まり返っていた。
葉を落とした山の木々は、少々の風ではいちいち騒ぎ立てないものだし、凍り付いた川もじっと身を潜めていた。
しかし、今の山は新緑の季節で、活気に満ちている。
ふと、山の木々の多くが「カエデ」であることにカメオは気がついた。
枝ぶりから木の名前がわかるほどの知識は無いが、たとえ小指の爪ほどの新芽であっても、手元で見れば繊細なカエデの葉であることはすぐにわかる。
「これは秋が楽しみだ!」
気の早いカメオは、帰宅後さっそく紅葉狩りの計画を立て始めた。