入社面接会場にやってきた就活生のカズキ。
面接官に目の前で自身の履歴書をビリビリと破り捨てられたが、カズキはそれに喜びを感じていた。いったいどうして?
*この問題は「メライクル」を通じてメラ様からご提供いただいたものです。メラ様、どうもありがとうございます。
転載元: 「break me down and build me up」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/6602
カズキは就活生だが、その希望職種は少し変わっていた。諜報部員なのだ。
優秀なカズキは、その狭き門をくぐり、最終審査までたどり着いていた。
最終審査の課題は、実地調査である。ブラック企業と名高い企業の面接を受け、そこで不当な扱いの証拠をあげられたら、適性ありと見なされて採用になるのだ。
カズキは、圧迫面接をしていると名高い、某社に履歴書を送付した。
もちろん一流大学卒、数々の資格、アルバイトやボランティア、留学経験などの、カズキの輝かしい実際の経歴は伏せて、である。
見た目もいかにももっさりした、清潔感のない印象を心がけた。
「はあ?お前みたいなやつがよくうちの会社受けようと思ったな?なんでうちを希望した?」
「えと…貴社の将来性に魅力を感じまして…」
「うちはお前には将来性を感じないね。」
そう言ってビリビリと履歴書を破り捨てる面接官。
もちろんその音声と映像は、諜報機関で貸与された端末にしっかり記録されている。
(やった…)
心の中でガッツポーズをするカズキであった。