【異国ますか？リサイクル】another day for you & me in paradise

指定薬物、爆発物、ワシントン条約該当物品など、関税法によって輸入が禁止されているものは山ほどある。
海外から帰国した男は、空港にて警察官に呼び止められ、禁止されているものを持ち込んでいるのがバレてしまった。
にもかかわらず、特に物品を没収されることはなかったという。いったいなぜ？

＊Q14 アシカさんのリサイクルです。

渡航先では「禁止されている」ものだが日本では「禁止されていない」ものを持ち込んだだけなので、日本の当局には没収する権限がなかったから。

空港で、あまりに重そうなスーツケースを持っている男を不審に思った警察官は、呼び止めてその荷物を開けさせた。

「なんだこれは、漫画本ばかりじゃないか。」
「はい、渡航先のラテラル国では、日本の漫画やアニメは若者に悪影響を与えるとして禁止されているようなのです。でも、私の友人は、必死で集めたコレクションを当局に没収されるのはあまりにくやしい、なので、法律が変わるまで日本で保管してもらえないか、と頼んできました。私も漫画を愛するものとして応じたのみです。特に日本では規制されるようなものではありません。もちろん中に違法なものを隠したりしてはいません。ご確認いただいて結構です。」
「確かに、際立って性的な要素も暴力的な要素もない、ごく普通のものだな…中に不審なものを隠しているわけでもない…行ってよし。」

数年後、ラテラル国の政権が交代し、日本文化が全面的に認められるようになったときに、男は友人にそのコレクションを送り返した…新作の漫画本を何冊かプラスして。