いつもよりゆったりと電車に乗った糸川冬美は、この恋も終わったのだなとしみじみ感じたという。どういうことだろうか。
*Q1 セルフリサイクルです。
転載元: 「【終わりますか?リサイクル】 Blue since the day we parted」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/5161
「…今日の魚座のラッキーカラーはブルー。」
よし、じゃあ今日は青のピアスをつけよう。
朝のニュース、「ウミガメモーニング」では毎朝占いを発表する。12月生まれの冬美は射手座だが、魚座の海野鯛太郎と付き合うようになってから、魚座の星占いも気にするようになった。占いなんて、当人が見てなければ意味もない、っていう人もいるが、それでも気になってしまう。「魚座のあなたは風邪に気をつけて」と言われればカイロやマフラーを準備していたし、「ラッキーフードはパスタ」だったらデートのお店もイタリアンを選んだ。「乙女座の異性が接近中!」と聞けばクラスの乙女座の子には目を光らせていた。
占いは番組の最後なので、それまでまで見ていると、電車にギリギリになってしまうが、それでもチェックは欠かせなかった。
そんな冬美だったが、日が経つにつれ、徐々に気持ちが離れていった。ウミガメモーニングの占いを見ずに、余裕を持って家を出るのが普通になった。魚座まで待たなければ、焦らずに電車に乗れる。
(前だったら、走って乗ってたのに…)
冬美はそのことに気付いて少し寂しくなった。
1週間後、冬美が4月生まれの白雲羊二郎に合わせて牡羊座の占いを猛チェックするようになるのはまた別のお話。