青い空を緩やかに動く雲が、太陽を覆い隠していく。
やがて太陽が雲に覆われて見えなくなった時、私はあと数分後に死ぬだろうと思った。
状況を説明せよ。
転載元: 「象徴的な天候変化」 作者: 8 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/483
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出張で飛行機に乗っていた私は、空を流れていく雲を眺めていた。
今通っているところは生憎の曇り空だが、飛行機に乗っている私には太陽が見えている。飛行機にはしょっちゅう乗っているが、何時見ても不思議な光景だ。
そんなことを考えていると、突然飛行機が傾き、太陽がみるみる遠ざかっていった。
まだ着陸するような時間ではないはずだが…。機長からのアナウンスも何も無い。
そう思考する間に雲は太陽を覆い隠していった。空には曇り空。下には大陸。
この落下の仕方は墜落したということなのだろう。本当に運が悪い。
こんな時にも雲はゆるやかに吹かれて、空を流れているのだろう。先ほどまで私も、同じようにくつろいでいたのに。
私の人生もこれで終わりか。せめて一瞬で楽になりたい。
私は目を閉じて祈った。
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