「ああ、これで何人目だろう。もう数え切れないほどだ。」
ベテランは手に刃を握る。
(そうそう、この合図。この合図だよ。高ぶるなあ)
綺麗に済ますには気の迷いが命取りになる。
(決まった、、、)
歓声が上がる。
そうれ、もちろん血なんて流れない。
どういうこと?
転載元: 「100人斬り」 作者: ボウリング (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3793
「ああ、これで何人目だろう。もう数え切れないほどだ。」
結婚式の最中だというのに、カメコはそんなことを言いながら感慨に更けていた。
結婚しては離婚を繰り返し続けていたカメコは、正直、今が何人目の結婚相手なのか、これが何回目の式なのかわからなくなっており、それすらも、感慨に更けるには十分な一要素になっていたのである。
ケーキ入刀の時。
カメコは、司会者の「ケーキ入刀!」の合図と同時に夫と共にナイフを下ろした。
会場の人々は歓声を上げた。
会場一杯に幸せムードが広がっていた。
この感覚は何度味わっても感慨深いものがある、とカメコは思った。同時に、この夫との永遠の愛を確信し、会場の皆の祝福に涙ぐんでいた。
(あぁ!みんな!ありがとう!夫との永遠の愛を誓うわ!)
その時。無情にもヤジが飛ぶ。
「ぃよっ!結婚のベテラン!笑」