閲覧者数: ...

殉死

[ウミガメのスープ]

わがままな独裁者から好き勝手にこき使われ、死ぬほど苦労しているウミガメ国民。
そんなウミガメ国民のカメオは、独裁者が老衰で死んだと聞いた時に、遂に自分の死を悟ったという
何故?


出題者:
出題時間: 2019年8月28日 22:51
解決時間: 2019年8月29日 7:52
© 2019 tomo 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「殉死」 作者: tomo (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/3525
タグ:

ウミガメ王国の独裁者、ディオニスは暴君だった。彼は、自分のやりたいことをやりたいようにやった。彼が頷けば国中の美女が集まり、彼が首を傾げれば国中の富豪が財産を差し出した。この国の中で、彼はまさに全能の神だった。

ウミガメ王国の国民であるカメオは、若かった。つい最近6歳になったばかり。最近ぼんやりと、この国の状況が分かってきたくらいの歳だった。この国には、ディオニスという神様のような人間がいる。それが、彼が最初に分かったことだった。

彼は『死』を知らなかった。もちろん、知識としては持っていた。ディオニスの昼寝を邪魔した大臣が処刑されたことも知っていた。しかし、それはあくまで遠く離れた誰かの身に起こることであって、自分が死ぬことは想像すらできなかった。

そんなある日、ディオニスが死んだ。その時ようやく、彼は悟った。あの、ディオニスですら死んだのだ。あんな、神様みたいな凄い人ですら死んだのだ。ということは、いつか自分も…


齢6歳にして、カメオは遂に、自分も死ぬのだという事を悟ったのだった。


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
Donate using Liberapay
Avatars by Multiavatar.com
Cindy