食糧難で困っていたウミガメ村は、豊穣の神に豊作を願った。
神は願いを聞き入れ、村は豊作となったのだが、誰一人として喜ぶものはいなかったという。
一体どうして?
転載元: 「もう飽きてしもうたわい」 作者: ドナ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/1529
強欲で意地悪な豊穣の神に願いを届けるには、多くの貢ぎ物が必要であった。
酒・食料・女。村がこれで助かるならと備蓄の全てを貢いだ。
そうして、神は民の願いを叶えることとした。・・・収穫期である半年後に。
その頃には備蓄のない村の全員は亡くなってしまっていた。
閑散とした村の中で、誰にも食べられることのない麦が一面に広がるのだった。
「我は豊穣の神。作物の収穫を増やすことはできても、作物を急速に成長させたり、すぐに食べ物を用意することなどできんなー」
そう言って下卑た笑いを浮かべていたという。
本当はそういうこともできるのではないか。そこは、皆さんのご想像にお任せします。