星が導きし君に

田舎に生まれ，地元の大学に進学したカメオ。
彼は小さい頃から空を眺めるのが好きで，今でも趣味は天体観測。
星座や星の名前なら全て把握していると豪語するほどだった。

そんな彼にもカメコという彼女が出来た。
彼女は星に詳しいわけではなかったが，彼の天体観測の趣味には興味があると言うので，
2人は満天の星が見られると有名な海亀高原にデートとして行くことになった。

当日は天気にも恵まれて，辺り一面の星空が2人を出迎えてくれた。

「見て。あれがオリオン座だよ。あの赤い星はベテルギウスって言うんだけど，実はあの星はもう爆発してしまって存在しないかもしれないと言われてるんだ。でも，ベテルギウスから放たれた光が地球に届くまでは600年以上かかるから，僕たちからはベテルギウスが「あるように見える」んだ。不思議だよね。」

こんな調子で彼は空に見える星座や星についてスラスラと語っていったのだが，
「ある星座」の話をしている時，彼はとても言いづらそうに説明していたという。

さて，その星座は何？　理由も踏まえてお答えください。

<ルール>
・質問はYes/Noで答えられる物に限ります。
・答えとなる星座は要知識になるので，検索OKです。
・理由なしの「○○座ですか？」という質問には回答しません。

「それで，オリオン座の上の方に見える星座。あれがぎょしゃじゃ…，ぎょさざ…，…ぎょ・しゃ・座だ。馭者(ぎょしゃ)は”馬を操る人”って意味があって，足が不自由で移動の際に馬車を用いていたエリクトニウスをかたどった星座だと言われているんだ。だからぎょしゃじゃ…，ぎょ・しゃ・座って言うんだ。」
「ふふっ。言いづらそうだね。」
「そりゃ，ぎょしゃじゃ…，ぎょ・しゃ・座なんて，ただでさえ言いにくいのに，こんなに寒いと舌も回らないよ…。」
「そっか。でも本当に寒いよね。手先が冷たくなってきちゃった。」
「でも冬は空気が乾燥していて星が一番キレイに見える季節なんだよ！水分が多いと霧がかかったみたいにぼやけちゃうからね！人里離れた高地に来たのも，周りに明かりもないし，光を遮る空気中のチリも少なくてキレイに星が見えるからなんだよ！冬の高地って確かに寒い場所ではあるけど，そういう場所こそ星を見るには最適な環境なんだ！」
「…ふふっ。そうなんだね。」
「…？　何かおかしかった？」
「別に？　なんでもないよ。」

<答え>
ぎょしゃ座
<理由>
寒くて舌が回らない状態では，「ぎょしゃ座」の発音は難しいから。