ある画家が殺された。遺体がアトリエで発見されたとき、犯人ともみ合ったのか、現場はかなり荒らされていた。画家は一人暮らしであり、かつ作品の制作期間中は誰も家に入れない習慣だったため、犯行を目撃した者はいなかった。
事件の数日後、探偵が画家の相続人である甥に依頼を受けて捜査を開始した。
しばらくしたある日、探偵は聞き込み先の画商で、その画家の絵が飾られているのを見た。画商に聞くと、画家の甥から昨日購入したのだという。
探偵は、依頼を受けたとき、画家の家にその絵が壁に掛けられていたのを思い出すと、犯人の目星をつけることができた。
さて、どのような思考経路だったのだろうか。
転載元: 「画家殺人事件」 作者: GoTo_Label (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9993
画家は抽象画家。絵は事件時に描いていたものであり、荒らされた現場では倒れたイーゼルから離れた床に落ちていた。
画廊では、画家の家で見たときと上下逆に飾られているのを見た探偵は「この向きが正しいと知っているのは、事件時にイーゼルに置かれた絵を見たからだ」と思ったのだ。