兄妹で水平小学校に通っているカメオとカメコ。
自習時間に宿題を済ませ暇を持て余していたカメオは、こっそり教室を抜け出してカメコのクラスを覗いてみた。
カメコのクラスは算数の授業中であり、先生が黒板に問題を書いては生徒たちがそれに答えていた。
先生が問題を出すたびに周りの同級生たちが一人、また一人と手を上げる中、カメコは黙って机を見つめるばかりであった。
カメコはもっと勉強すべきだと思ったカメオは、兄として勉強を教えてあげようと意気込んだのだが、結局カメオがカメコに教えることはなかった。
一体なぜだろうか?
転載元: 「微分積分二次関数」 作者: ぺてー (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9915
A. カメコは超難関中学である海亀中学校を受験することになり、平均的なカメオの学力では4年生用の受験教材すら解くことができなかったため。
あの日、自習時間中に教室を抜け出したことで先生にこっぴどく叱られたが、暇つぶしにカメコのクラスを覗いてみてよかったと思う。
カメコのクラスは算数の授業中であり、先生が黒板に問題を書いては生徒たちがそれに答えていた。
初めは退屈なごく普通の授業だと思っていたが、それからまもなくして普通でない光景が目に飛び込んできた。
先生が黒板に問題を書くために後ろを向くたびに、周りの同級生たちが一人、また一人とカメコに手を出し始めたのだ。
カメコはとても賢くそれなりに運動もできる、言うなれば優秀な生徒なのだが、少し気弱なところがあった。
そういった性格がいじめっ子たちの目についたのかもしれない。
叩いたり服や髪を引っぱったりする同級生に対し、カメコはやり返したりはせず、黙って机を見つめるばかりであった。
水平小学校や次に進学する水平中学校はあまり評判が良くなく、地域柄いわゆる不良っぽい子供たちが多く通っている。
いじめの件は学校に相談するとしても、こういった学校ではカメコはあまり楽しく過ごせないのではないか。
カメコはとても賢いのだから、その長所を伸ばして中学受験をし、環境を一新してしまえばいいと思った。
なんやかんやあって、カメコは超難関中学である海亀中学校を受験することになった。
受験はチームプレイ、兄として勉強を教えてあげようなんて思っていたが、その考えは甘かった。
海亀中学用の受験教材をめくってみると、4年生用の問題なのに全く解けない。
学校でそれなりにちゃんと勉強しているつもりだったが、俺がカメコに教えることなんか何一つなかった。
こんなものを二つも下のカメコは解けるようになるのだから驚きだ。
その後、カメコは見事海亀中学校に合格し、今では毎日楽しそうに学校に通っている。
カメコに負けないよう、今度は俺が高校受験を頑張らないといけない。