破壊された決意の形

雨が降ってきたので、男は道端の軒下で立ち止まった。

道の反対側には営業中のコンビニがある。
道は4メートル幅程度で、きれいに舗装されている。
周辺に乗り物や人の姿は全くなく、信号やガードレール等の通行を妨げる設備もない。

この距離なら10秒もかからず店内に入れるだろうと思った男は、コンビニに入ることにした。
しかし、実際に男がコンビニに入れたのは、それから5分後のことだった。
男にもコンビニにも異変はなかったし、雨が強くなったせいでもないのだが、一体何故？

大粒の雹が降ってきたから

石ころがバラバラ落ちてくるようなものなのだ。
強行突破も不可能ではないが、ケガでもしたらつまらないので、収まるまで待った。