鏡の前で服を脱ぎ捨て、生まれたままの姿になった女。
そして、あまりの美しさに見惚れ、そのままシャッターを切った。
なぜ女はそんなことをしたのだろう?
転載元: 「even with nothin' on」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9316
*露天風呂に入っている時、あまりに美しい日の出に心を奪われたから。
どうやら、夫のエルキュールは日本旅館のサービスに心を奪われたようだ。
日本に来るたびに、旅館に泊まりたいとせがまれるようになった。
しかし、広い温泉にはあまり馴染めないようで、どちらかというと、部屋に露天風呂があるような宿がお気に入りだ。
さて、このお正月もちょっと贅沢な露天風呂付き客室で年越しを過ごすことになった。
夫は昨日の酒が残ってまだ眠っている。
では、一人でゆっくり温泉に浸かるとするか。
鏡の前で服を脱ぎ捨てる。身を切るような空気の中、お湯に飛び込む。
のんびりと手足を伸ばす。
意識がゆっくりと溶けていくような、至福の時。
時間など忘れてしまう。
ふと気付くと、水平線に眩い太陽が姿を現していた。
初日の出だ。
ここで体を拭いて服を着ていたら、貴重なひと時を失ってしまう。
あまりの美しさに見惚れた私は、そのまま、近くに置いてあったスマホを手に取ってシャッターを切った。
一糸纏わぬ姿で初日の出を浴びるというのも、また清々しいものだ。
(エルキュール:ユカ、どうしたんだ…日本には正月に裸で太陽と向き合う風習でもあるのだろうか…待てよ、信仰と裸で殺されることの関係性か…ふーむ…)