その展示されているバルーンアート作品には、常に白い布が被せられたままになっており、誰も中の作品を見ることが出来ない。
一体どういう意図があるのだろう?
*出題者様枠②のリサイクルです。
転載元: 「【アートますか?リサイクル】I’m not scared to be seen」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/9179
*カリギュラ効果。
今回の展覧会のテーマは「表現の自由展」である。
わいせつすれすれの性的表現、過激なメッセージのこもった思想的作品、人に嫌悪感をもよおしかねない題材など、賛否両論のある作品が集められた。
その中でも、一際目立つ所に、この作品は飾ってある。取り囲むのは、おおよそ「良識派の市民」に反発を喰らいそうな作品ばかりだ。
「こんなにすごい×××な作品でも陳列が許可されたのに、この布をかぶった作品はダメだったんだ。
どれだけ凄まじい表現だったんだろう。」
見にきた人たちは、想像力を膨らませてドキドキした。
しかし、なんのことはない。中にあるのは何の変哲もないただのバルーンアートの犬だ。
「隠されたものほど人は見たくなるし、その心にはさぞや破廉恥極まりないイメージが浮かんだことだろう。そんな精神活動を喚起することこそが芸術だし、自由な表現だと私は思うがね」
作者は悪戯っぽくそう語ったと言う。