息子のカメオ(11歳)に「オススメの本はない?」と尋ねられたカメコ(36歳)は、【ある小説のタイトル】を答えた。
さっそく近所の図書館に行ったカメオは、館内にある蔵書検索システムでその本の在り処を調べ、20分程で帰宅した。
カメオ「お母さん、その本、図書館にはなかったよ。」
カメコ「貸出中だったの?」
カメオ「ううん、検索で『ぞうしょにはありません』って出てきた。」
カメコ「そんなはずないよ! あの小説がそれなりの蔵書数の図書館に置いてないなんて、絶対にあり得ない!」
カメコは力説するが、カメオにしてみれば「検索で出てこなかったんだから仕方ない」のである。
納得できないカメコはカメオにいろいろ尋ねてみたが、タイトルは正しく答えるし、検索画面の入力箇所を間違えた様子もない。
カメオが使ったのは子供向けの検索システムで、パソコン画面のタイトル欄に「タイトルの読み方」を入力して検索する仕組みになっている。
つまり、そもそも漢字変換はできないから、カメオが何らかの同音異義語を入力してしまった可能性は除外できる。
日本の有名な長編小説なので、別のタイトルで登録されているとも思えないのだが。
しばらく考えていたカメコは、ふとあることに気づいた。
「カメオ、もしかして入力する時・・・」
カメコの言葉を聞いたカメオはすぐ図書館に戻り、蔵書検索でその小説を見つけ、借りて帰ってきたのであった。
『ぞうしょにはありません』という結果が出た時に、カメオが蔵書検索システムに入力していた文字列を、正確にお答えください。
なお、【ある小説のタイトル】は、漢字のみで書くのが正式です。
※ 検索・文字当て・リスト聞きOKです。
転載元: 「本当の扉」 作者: ニックネーム (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8940
かいじん20めんそう
「カメオ、もしかして入力する時、「怪人二十面相」の「二十」を数字キーで入力したんじゃない? それとも、全部ひらがなで『かいじんにじゅうめんそう』って入力した?」
「数字で打ったけど?」
つまり、カメオは「かいじん20めんそう」と入力していて、表記ゆれに対応していなかった蔵書検索システムでは、検索結果に出てこなかったのだった。
だが、いくら「かいじんにじゅうめんそう」が正しい読み方だからといって、最初から「20」ではなく「にじゅう」と入力する人がどれほどいると言うのだろう?
ちなみに、カメコがカメオに作者名を教えなかったのは、「江戸川乱歩」の(大人向きの)怪奇小説を思い出し、興味を持たれると困るかもしれないと、一瞬躊躇したかららしい。