困ったなあ。
あわてんぼうの母ちゃんが、「朝は足が四本、昼は足がニ本、夕は足が二十三本だったんだってよ! あんた先に行っときな!」って言い残して、出かけちまった。
おれ、一体どこに行けばいいんだろ?
これは亀夫君問題です。
YesNoで答えられない質問も可能です。
ただし、主人公は情報処理能力が低いので、いろいろなことを1つの回答で答えることは難しいようです。
母ちゃんのセリフの謎を解き、主人公を納得させてどこかに向かわせると、解決となります。
転載元: 「【足ますか?オマージュ】母ちゃん草鞋で駆け出した」 作者: ねじ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8776
傘張り職人のじいちゃんのところには、前から時々唐傘お化けが「治療」に来てたんだよ。
昨日は隣村で雹が降ったもんで、たくさんの唐傘お化けが怪我をして、じいちゃんの作業小屋に来たんだって。
みんなよれよれで、隣村から来るのに丸一日かかったんて言うんだから大変だ。
足の数が唐傘お化けの数だから、朝は四体、昼は二体、夕には二十三体来たことになるな。
じいちゃんは一日で二十本くらいの傘を直せるんだけど、唐傘お化けだけじゃなくて普通の傘の急ぎの修理も頼まれているし、「治療」が追いつかなくて困っていたらしい。
そこで、子供の頃に傘張りの手伝いをしていたおれと兄ちゃんの手を借りようと、弟子の唐傘お化けがうちに呼びに来たらしい。
弟子は兄ちゃんの家にも行こうとしてたんだけど、母ちゃんが「すぐ仕事場に戻りな。梅次にも梅正にもあたしが声かけるから」と言って帰らせたんだそうだ。
母ちゃんはおれの帰りを待っている間に、急いでありったけの米を炊いて握り飯を作って、うちに帰ったおれに渡した。
ところが、あわてて兄ちゃんを呼びに行った母ちゃんは、肝心の行き先をおれに言い忘れちまったということだった。
お陰で、おれはじいちゃんの家に手伝いに行けたよ。
ありがとな!
大変だったけど、夜明けまでに唐傘お化けの「治療」は全部済んだから、本当に良かった!