太陽も月も突き抜けなきゃ

高校2年生のカメオは、自他ともに認める単純な性格をしている。
ある春の日、カメオが高校一の美人との呼び声も高いカメコに恋をしているのだ、という噂が流れた。
しかし、カメオが好きなのは隣のクラスのウミコなのだと言う。
一体どういうことだろう？

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



＊この問題は、百人一首　その四十一【こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか】からのinspireです。
＊この問題はgattabiancaさんの許可を得て出題しております。gattabiancaさん、ありがとうございました。

ある日、カメオはこんな話し声を小耳に挟んだ。
「ウミコって、頭いい人がタイプなんだって〜」
ウミコのことが好きなカメオは、単純な性格ゆえに彼女のタイプに合う男になるために成績を上げようとした。

元々頭は良い方であったカメオだが、唯一数学だけは大の苦手。
そこで、普段の数学の授業を一層真面目に聞くようになり、分からないところがあるとすぐに質問しに行った。

それが進級して先生が変わってすぐのタイミングだったから、周りからはこの春からカメオのクラスを担当することになった数学の先生である、カメコの気を引こうとしているように見えたのであった。