月曜日の遠足当日、鼻をかんだりくしゃみをしたり目をこすったりしている花粉症の花川。
彼の用意した大量のティッシュの一部が黒ずんでいたため、彼はひどく焦った。
なぜ?
*Q5 kUmaさんのオマージュです。
転載元: 「【足ますか?オマージュ】I’m in the bedroom with tissues and when」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8693
*前日のアイメイクが落とし切れていなかったから。
週末ぐらい、女性らしくしたい。
戸籍上は男だからって、学校の先生だからって、女性らしくメイクする自由を捨てたくはない。
でも、さすがに女性の姿をして出勤したら、教育委員会に何を言われるかわからない。
だから、メイクは週末だけにしている。
さて、明日は遠足だ。
生徒たちは楽しみで眠れないかもしれないが、こっちはこっちで眠れない。
ルートや訪問先の確認、緊急時の対応など、チェックしておかなきゃいけないポイントがたくさんだ。
しかも、運悪く花粉症の季節とぶつかってしまっている。
「げっ!!!もうこんな時間!?」
前日の日曜日の夜は、メイクもろくに落とさず、そのまま寝てしまった。
翌日もギリギリまで寝ていて、慌てて家を飛び出た花川。
慌てていたため、顔もろくに洗えず、花粉症の薬も飲めていない。
「おーい。全員揃ってるかー??………は、は、はっくしょん!!!」
「花川先生、大丈夫ですか?」
生徒からも、気遣いの声がかかる。
目は痒いし鼻水も止まらない。
仕方なく、用意したティッシュで、目を拭き、鼻をかむ…ん?なんだこの黒いの?
鏡を覗く、目元に残っていたアイライナーとマスカラが、溶けてちょっぴりパンダ目になりかけている。
やばい。生徒に気付かれてはならない。
なんとかメイクを落とそうと、必死で目元をこする花川であった。