高級ビーチリゾートで、バカンスを楽しんでいるビキニ姿の美しい女。
女は、沖の白波を見ながら、「終わったな…」とため息をついた。
バカンスはまだ初日だというのに、どうして?
*百人一首 その七十六【わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもゐにまがふ おきつしらなみ】からのinspireです。
転載元: 「ese bikini se ve fenomenal」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8682
ビキニ姿の美しい女は、パラセーリングで上空にふわりと舞い上がる。
女は、ターコイズブルーの海を見下ろしながら、雲と一体化しそうな高揚感を味わっていた。
…ふと沖に目をやると、凄まじい白波が立っている。
これは尋常ではない。
津波だ。
上空で眺めている女以外には見えない。
モーターボートの操縦士は、そのことには気付いていない。
でも、ものの数秒もしたら、何もかも押し流されてしまうだろう。
もちろん上空の女には、それを伝える術もないし、あったところで何もできない。
「終わったな…」
絶望した女はため息をついた。