アノマロカリスが空を飛んでいなかったから、枕草子を抱えながら眠った翔馬は、逆転満塁本塁打の夢を見た。
結局その夢は叶ったというのだが、どういうことだろう?
転載元: 「【二物衝撃 No.3】rewrite your history」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8450
*生物の試験がまじやばかった。死んだ。あとは古文に賭けるしかない。
水平台学園中等部3年生の仲良しカップル、美沙と翔馬は今日の期末考査の答え合わせをしている。
「え、美沙、アノマロカリスってあの空飛ぶやつのことじゃないの?」
「は?翔馬何と勘違いしてんの?やばいって。他もいろいろ間違ってんじゃん。野球の練習ばっかしてんじゃねえよw」
「うっわやべ 俺生物死んだわ。世界史も英文法も情報も微妙にやばい。今より総合順位下がったら、俺にスマホ取り上げられるんだけど」
「ざけんなwそんなん親が許してもあたしが許さねぇ」
「助けて〜美沙。お前成績は割といいじゃん」
「明日残ってんの、現代社会と英会話と古文?とりあえず古文は枕草子やるって言ってたじゃん。今から全部頭に入れとけ」
「無茶」
「やれ」
その夜、翔馬は必死で枕草子を読んだ。途中で抱え込んだまま寝落ちしたが、夢の中ではサヨナラホームランを打って逆転劇を演じていた。
翌日。古文の試験。
昨日読んでいた所だ。
心の中の翔馬は、サヨナラ満塁逆転ホームランを打って、ガッツポーズをしていた。