公園で眠ってたら友達の美樹に起こされた。日光浴がよほど気持ち良かったらしい。もうそろそろ夕方だ。
グワッ
突然、地面が盛り上がりゾンビが現れた。
「きゃー、きゃーっ!出たーっ!」
二人揃って叫びながら公園内を走り回る。
逃げた先から先へゾンビが現れ、公園内はあっという間にゾンビパークと化してしまった。
『桜の木の下には死体が眠っている』
なんやかんやあって公園から出た天地 心愛(あまち ここあ)はふとこの言葉を思い出し、友達の美樹がゾンビを呼び出していると気がついた。何故か?
転載元: 「【二物衝撃No.20】天地待とうの構え」 作者: ノーキン (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8435
簡易解説:友達の名前が桜 美樹で、『桜の木の下には死体が眠っている』とは、『桜(人名)の(近くにある)木の下には死体が眠っている』ということだから
↓以下茶番
「ここあ~待とうよ~」
さっきからゾンビを怖がってギャンギャン泣きわめいてうるさかった桜 美樹(さくら みき)が落ち着いたらしい。私に提案してきた。
「なんで?」
「何だかゾンビさん達ここまで来れないもん、誰か来るまでここで待とう?」
私もあれから逃げ回りまくって少々疲れた。肩で息をしながら辺りを見回すと、ゾンビはこちらに来るポーズは取ってるが、何か見えない壁に阻まれたかのようにやってこない。ていうか、ゾンビさんって何?さん付けするものか?
「ここにいれば何だか知らないけど安全じゃない?」
「やだよ、おじいちゃんが朝ジョギングに来るまで誰も来ないかもしれないんだから」
「う、そうだよね。お家帰らなくちゃ」
この公園、何だか知らないが公園の前には立派な桜並木が並んでいるが、中はというと桜は無い。
桜は無い?
『桜の木の下には死体が眠っている。じゃからワシは桜の子とはのぉ、遊んでほしくないんじゃが…』
『おじいちゃんのバカ!美樹とは絶対友達なんだから!』
『おお、スマンスマン。心愛がそんなに怒るとは…。でもおじいちゃんは心配なんじゃ。桜家の呪いが…』
ふと、二年前のおじいちゃんとのケンカを思い出す。
桜家の呪いって?美樹の名字は桜だ。ゾンビは美樹の周りの木から現れてる?それならば…。美樹がゾンビを呼び出している、のか?
「美樹、お家に帰るよ、ダッシュで!」
「え?」
「細かい事はお家に帰ってから考える!」
美樹を片手に掴んで全力で走った!
グワグワグワグワグワグワッ!!!
おー出るわ出るわ。桜の木という木からゾンビの集団が。ただ公園での様子を見るに、多分道路の真ん中まではやってこれない!
後ろで美樹がぎゃあぎゃあ泣きわめき出した。本当に面倒な子だな、この子は。若干呆れつつもひとまず私は美樹の家へ走った。