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数学の行列は難しいよね

[ウミガメのスープ]

カメコは、自分のケーキ屋が繁盛して行列が出来るほどになっていることについて、毎日イライラしている。
どうして?


出題者:
出題時間: 2017年11月5日 10:42
解決時間: 2017年11月5日 12:24
© 2017 灰色ヤタガラス 作者から明示的に許可をもらわない限り、あなたはこの問題を複製・転載・改変することはできません。
転載元: 「数学の行列は難しいよね」 作者: 灰色ヤタガラス (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/83
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行列が出来るということは、客をさばききれていないことを意味するから

カメコは、昔から「行列」が嫌いだった。

テレビで「行列が出来るほどの人気の飲食店」が紹介されるたびに、とてもイライラしていた。

カメコ(何が行列よ、くだらない。行列が出来るってことは、店の人が、せっかく来てくれるお客さんたちをさばききれずに、長時間待たせているってことでしょ。なんで、そんな行列をありがたがるのかしら。気に入らないわ)

人気が出ることはもちろん悪くない。しかし、そのために出来る「行列」それ自体は、決して賞賛されるべきではないと思っていた。行列が作ってしまうことは、むしろ恥ずかしいことなのだ。

カメコも、将来、ケーキ屋さんを開くという夢を持っていたが、自分が店を開いたら、どんなに繁盛しても、行列なんて作らずに、お客さん全員にすぐに自分のケーキをおいしく食べていただくんだ、という信念を持ち続けた。

そして数年後、カメコは念願のケーキ屋を開いた。もともと料理が得意で、ネット上でレシピを公開したりもしていたカメコの店は、ネットも含めた口コミでたちまち評判となった。そして、1カ月もたたないうちに「行列」が出来るほどの繁盛店となった。

そんな現状に、カメコは毎日イライラしていたのである。あれほど行列を嫌っていたのに、結局作ってしまった。確かに人気の証でもあるが、真面目なカメコは、なんとか行列をなくそうと、一生懸命ケーキを作った。しかし量を作ろうとして質を下げるわけにもいかなかった。それはお客さんに対する裏切りだ。

定休日、友人のラテコが遊びに来たので、ラテコにそのことを話すカメコ。

ラテコ「そうなんだ……繁盛しているようだから私も嬉しかったんだけど、大変なのね」

カメコ「(イライライライライライライライラ)」

ラテコ「落ち着いて。……そうだ、じゃあ、私が少し手伝おうか? 友達にも声かけるよ。カメコ一人じゃ大変でしょ」

カメコ「(イライライ……)……え?……ほ、本当に?」

ラテコ「大したことは出来ないけどね。むしろ、もっと早く声をかけてくれたらよかったのに」

カメコ「ら、ラテコおおおおおおおお!!」

ラテコ「わっ! きゅ、急に抱きつかないでよ、びっくりした」

こうして、ラテコとその友人の協力によって、カメコはケーキの質も保ったまま、数日後には「行列」をほぼ解消することが出来たのだった。

ラテコ「良かったね、カメコ」

カメコ「うん!……あの……ラテコ……お願い、結婚して!」

ラテコ「……ごめん、その気持ちには応えられないわ」

カメコ「グハッ(吐血)」


出題者:
参加するには または してください
パトロン:
アシカ人参
と 匿名パトロン 3 名
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Cindy