つかれているときは甘いものがいいよ。
女はそういうと、霊障に苦しんでいる私に大福を差し出した。
そんなもので霊を祓えるわけでもないのに、なんで?
*Q3 アシカさんのリサイクルです。
転載元: 「【スイーツますか?リサイクル】I'm all out of salt」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8257
大福を売っている店の店員だから。
*「つかれている時は甘いものがいいよ。」は客のひとり言(+ちょっと元気がなさそうな店員に対する気遣い)。
ただの客と店員の関係なので、当然店員が霊障に苦しんでいるなんてことは知らない。
「Hi! 疲れている時は甘いものがいいんだよ。私最近疲れてるから。アリーシャもなんか元気ないから甘いもの食べるといいんじゃない?」
そう言って、frozen daifuku4個入りを手にしたその少女はレジに並んだ。
ああ、ここは、アジア系食材を扱っている店なので、いろんな国の人がやってきて物を買っていく。
「それなんなの?daifuku?甘いの?」
日本人のこの子はレイミちゃん、とか言ったか。
近所でお母さんのヒバリさんと二人暮らししてる。
よく買い物に来るので、なんとなく親しくなった。
「そうだよ、アリーシャ。甘い豆のペーストが入ってておいしいよ」
「へえ…結構大きいのに4つも入ってて安いね。今度食べてみようかな」
それはそうと、私はわりと「つかれやすい」体質らしい。
なので、ちょっとスピリチュアル寄りなこともしてるんだが、なかなか良くならない。
その方面から東洋文化にも関心を持って、こういう店で働くようにもなったんだけれどね。
「ところで、レイミ、日本ではbad spiritsに効くものないの?なんか日本ならありそうじゃん?そのdaifukuとか効かないの?」
「うーん、bad spirits…お餅はお供えにするから、大福も効くかもしれないけど…あ、まってそれよりこれこれ。」
と言って彼女は塩を持ってきた。(うちの店には塩とか普通の食材も置いてある。)
「これを、山の形にしてちっちゃなお皿の上に盛って、ドアの前に置いとくといいよ!うちのおじいちゃんやおばあちゃんはよくやってた!
甘いものより塩がいいかも!」
…早速、家に帰ってやってみた。効いた。自分の顔つきからしてスッキリしてる。
すげえ。