【イタコ】
死者の魂を自身に憑依させ、その言葉を伝える女霊媒師
転載元: 「【占いますか?リサイクル】ハラスメント」 作者: ねじ (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8215
イタコの技能は伝承できたが、「他者の秘められし霊能力を見抜き、それを伸ばす才能」の方は伝承できないことがサキの悩み。
スポーツに例えるならば、「素質のある人を見抜いて名選手を育てる名監督」にはなれたが、育てた良選手が誰一人として名監督にならない感じだ。
彼女が見出す霊能力者はいわゆる「天才肌」タイプである。
そういう優れた人材に対し、彼女は「本人に最適の教育」を施してきた。
つまり、弟子たちは皆「紆余曲折も試行錯誤もなくイタコになった」ので、修行のなんたるかもロクに会得しておらず、指南役には全く不向きで弟子を育てられないのだ。
今は功績を讃えられている彼女だが、このままだと自分の死後に後継者が育つ見込みがない。
「これで本当にイタコの技能を伝承したと言えるのだろうか?」
彼女の功績は計り知れないが、彼女の苦悩もまた計り知れないのであった。
最近のサキの口癖は「早く孫弟子の顔が見たい」なのだが、「それって『孫ハラ』って言うんですよ!」と弟子たちに怒られているらしい。