ある仲睦まじい夫婦。
夫は妻に血液型占いの話をされて、ひどく失望した。
別に夫も妻も血液型占いを信じているわけではないのだが、なぜだろう?
*Q12 セルフリサイクルです。
*要知識な部分があります。
転載元: 「【占いますか?リサイクル】you're the colour of my blood」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/8207
*日本人が血液型占いを好きだということを日本人妻から聞いた外国人推理作家が、血液型をトリックにした小説を書き直さなければいけないと思ったから。
私はエルキュール。推理小説作家だ。
妻のユカは、私の国に赴任中に私と知り合い、結婚することになった。
今では仕事を辞め、私のアシスタントをすると同時に、日本の出版社と権利契約をして、私の作品を翻訳して出版している。おかげで日本に私の読者がだいぶ増えて、嬉しい限りだ。
もちろん、作品を一番に読んで、評価をしてくれるのもユカだ。
なんて言っても、「私の1番のファン」だからね。
「今度の作品はどうだった?ユカ」
「うーん、全体的には良いんだけど、この『自分の血液型を知っている』ってことをトリックにするのは、日本の読者には理解してもらいにくいかな。」
「え、どうして?」
「日本人は血液型占いっていうのが好きで、小さな子どもの頃からみんな血液型知ってるんだよ。A型は几帳面、O型はおおらかみたいな感じで。」
「え何それ?そんなの信じてるの?」
「いや、私は信じてないけど。でも、牡羊座はリーダーシップがあって、牡牛座は粘り強くて、双子座は社交的で…みたいなのと一緒じゃない?」
「うん、まあ、確かに…そうか。」
仕方ない。説得力が減るのは私の望むところではないし、何より妻のおかげで増えた日本の読者層を失望させたくはない。
一から練り直すしかないか…。
*わりと自分の血液型について無関心な国も多いです。