慕っているあの人の自由を守るため、僕は夜通し野原に生えた草を燃やし続けた。なぜだろうか?
*百人一首 その五十一【かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを】からのinspireです。
転載元: 「the grass heats up my insides 」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7826
違法な植物を燃やして証拠隠滅することで、恩人の逮捕を免れさせようとした。
「どうする?うちの土地にガサ入れが入るらしいよ?」
「いざとなれば物は隠して高飛びすればいいとして、うちのあの『草』の畑がバレるとまずいな…」
テロをはじめとする犯罪集団の「ベガ・アルテア」。
自分たちで薬物の原料となる『草』も栽培しているのだ。
貧しい環境で育ったタカシは、若い時にリーダーの織姫と彦星に拾ってもらった。
二人は犯罪者なのかもしれないが、タカシにはとても良くしてくれた。
タカシは二人のことを姉や兄のように慕っている。
このままでは二人が逮捕され、身柄が拘束されて自由が奪われてしまう。
何とか助けなければ。
確かに収入源ではあるが、植物なんだからまた育てればいいだけの話だ。
とりあえず、ガサ入れまでに証拠を隠滅しないと。
タカシは二人への熱い忠誠をこめて、夜通し、その「野原」に生えている『草』を燃やし続けた。