ある男がレストランでウミガメのスープを注文した。しかし彼はそのウミガメのスープを一口飲んだところで止め、店員を呼び、「これは本当にウミガメのスープですか?」と尋ねた。それは間違いなくウミガメのスープであり、店員も「はい」と回答した。これを聞いた男は自殺しようと考えた。詳細は面倒なので省くが、その理由は以下の問題の解説の通りである。 https://www.cindythink.com/puzzle/1 だが、男はレストランの会計を済ませる際に再度「さっき私が飲んだのは本当にウミガメのスープですか?」と尋ね、「はい」という回答を得ると、みるみる生きる意欲が湧いてきた。何故か?
*Q11 おっさんのオマージュです。
転載元: 「【繰り返しますか?オマージュ】holding on for dear life」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7751
「あの時」のシェフが、社会で成功してるのを知り、復讐したいと思ったから。
…「あの時」の思い出のウミガメのスープ。
もう一度飲んでみたかった。
それで、都内で唯一出しているという高級フレンチ「ケルベロス」にやってきたんだ。
「妻の命日」ということもあった。
それが、まさか、こんなことになるなんて。
あのスープが…妻…
「魚住様、本日はご来店ありがとうございました。ぜひとも当店のオーナーシェフが直々にご挨拶したいとのことです。」
何を言っているんだ。まあ、ウミガメのスープは一番高いコースにしか入っていない。
それを一人でやってきて頼んだんだから、とんでもない食通で、上客になるとでも思ったんだろう。
生憎だな、俺はもうこの店には来ない。来られない。
まあ生きてたってこんな高級店、そうそう来ることはないと思うが。
しかし、オーナーシェフか…こんな高級店のオーナーシェフ、さぞ羽振りがいいんだろうな。
せっかくだからもう一回聞いておこうか。
「ああ、ごちそうさまです…今日は大変美味しかったです。ところで、さっき私が飲んだのは本当にウミガメのスープですか?」
「はい。 都内でも当店しか提供する店のない、スペシャリティでございます。お口に合いましたでしょうか?」
…耳を疑った。
マスクで顔を覆っているし、年月も経っているから見た目ではわからないが。
この声。間違えようもない。
まさか、あの船のシェフが、こんな所に。
この男が、妻を。
「ええ。大変美味でした。」
「これまでお召し上がりになったものとは違うでしょう。魚住様ほどの方ならお分かりかと思いますが、生き締めのものよりも、しばらく置いて熟成させたほうが味が良くなるので、当店ではそのような素材を用いております。」
私はにやりと笑った。「そうですか。なるほど、以前他でいただいたものとはまるで味が異なっていましたよ。」
「さすが魚住様、食通でいらっしゃいます。今後ともお引き立てのほどを。」
なんとかしてこの男に復讐してやる。
それまでは死ねない。
新しい、生きる意欲が湧いてきた。