蝶の蛹、夜店の金魚、小さな亀、鳥の雛、夜店の金魚、ハムスター。
一頭のポメラニアンを手放すかわりに、
これらの動物の飼い主になった男が、
愛する娘たちに向けて叫んだ言葉はなんだろう。
※質問回数に制限はありません。
転載元: 「塞る話(Side B)」 作者: 丼 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7488
「ポメリのこと、頼んだよ」
そう言うと、男は永い眠りについた。
男が目覚めると、そこは色を失った花畑だった。
ふと傍らに目をやると、灰色のハムスターがこちらを見つめていた。
やがて、小さなモノクロの動物たちが次々と集まってきた。
蝶の蛹、夜店の金魚、小さな亀、鳥の雛、夜店の金魚、ハムスター。
(ああ、この子たちは娘たちと僕が大事にしていた生き物たちだ。)
男は彼らの全てに見覚えがあった。
(この子達とお別れした時、娘たちはいつも泣いていたな。そして庭の片隅に…)
そこでハッと何かに気づき、男は狼狽え、叫んだ。
「芙紗子! 世穂子! 君たち、僕も庭に埋めたのか!?」
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キイロアゲハ、橙の和金、アカミミガメ、ウグイス、黒出目金、ゴールデンハムスター。
男は気づく。全てがその鮮やかな色彩を取り戻したことに。
そして男は確信する。間違いなくあの人がここに居ることに。
歌が聞こえる。
三十二文字のラブレター。一字余りの恋の歌。
「随分と待たせてしまったね。」
なにせ、一文字に一年もかかったのだから。
歌が聞こえる。
最後まで聞かなくたっていい。
僕たちには、最初の一文字だけで十分なんだ。
「そうか、君がこの子達の面倒をみてくれていたんだね。」