【文系ますか？リサイクル】être ou ne pas naître?

とある理系がとある文系を煽りて曰く
「文系は作者の気持ちでも考えてろwww」
しばらくして、ショックを受けた彼は文系に転向した。　
いったいなぜ？

＊Q3 アシカさんのリサイクルです。

理系研究者になりたくて頑張って理系コースに進学した高校生が、手を抜いている文系科目のほうがはるかに成績がいいことを教師に指摘されたから。

僕は小さい頃からロボットの研究がしたかった。
だから、苦手な数学や物理も頑張って勉強して、高校では理系クラスに入った。
文系コースの友人に「文系は作者の気持ちでも考えてろwww」
そんなことを言って、文系科目は手を抜いてやっていた。

そんなある日担任の猫山先生に呼び出された。きっと、模試の結果についてだろう。

「お前な。本気で水平大学の機械工学に行こうと思ってんのか？」
「あ、はい。」
「そのために猛勉強してるんだよな。」
「もちろんです。」
「…そうか…はっきり言う。今のままじゃE判定だ。手を抜いてこれならまだ伸びる余地はあるが、全力で勉強してこれならかなり厳しい。」
「そうですか…」
「だが、ちょっと文系科目だけで計算してみた。それがこの点数だ。」
「えっ…」
「そうだ。現代文なんて満点だ。前から思ってた。お前の読解力は素晴らしいし、文章力も目を見張るものがある。英語や地理だってなかなかの点数だ。文系科目なんてやる気ないって手を抜いてこれだろ？」
「そんな…」
「ちょっと頑張ったら、水平大どころか最難関の国立T大学だって夢じゃない。どうする。決めるのはお前だ。小さい頃からの夢も大切だ。お前には厳しい現実かもしれん。でも、自分で気付けなかった得意な面に気付かせてやるのも、俺たち教師の役目だ。 ゆっくり考えるんだな。」

その後、文系に転向した彼は、最難関のT大学に合格した。
卒業後は、科学技術省に入省し、国のロボット政策を主導する一方で、ペンネームで書いたSF小説も大ベストセラーになったという。