天使のように賢く、常に落ち着き払っている猫のアンジェロ。
本来足を踏み入れるべきでないところに、馬鹿のように駆け込むことなんてしない。
毎朝ゆっくり庭のパトロールをするのが日課だ。
でも、今朝に限って、慌てて飛び出て、また走って戻ってきた。
なぜ?
*猫の習性について知識があるとおそらく有利ですが、知らなくてもイメージはできると思います。
*Q6 セルフリサイクルです。
転載元: 「【ことわざますか?リサイクル】but I can’t help」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7309
初めて降っている雪に興奮して外に出たものの、あまりの冷たさに走って戻ってきてしまった。
可愛い。
ここはとある地中海沿岸の町。
毎週土曜日になると蚤の市”Mercato delle pulci”が立つことで知られている。
夏は温暖なビーチリゾートとして知られるが、冬は意外と冷える。
年に1回あるかどうかだが、雪が積もる日もあるのだ。
マルツォは、去年の3月、南部の町からここに引っ越してきた。
クリームポイントのアンジェロ、白い犬のスケルツォも一緒だ。
ある冬の朝、マルツォは外の明るさに目を覚ました。窓を開けると、一面の雪景色。
月も日も出ていないのに、雪が光を反射して、眩いほどだ。
「いつもの日課だ。出せ。」
アンジェロは落ち着いた様子でマルツォにせがんだ。
そっとドアを開けるマルツォ。
外に広がるのは銀世界。
南部育ちのアンジェロにとっては初めての景色だった。
興味にかられ、思わず走って飛び出すアンジェロ。
…しかし、雪は見ているのと触るのでは全く違う。
「MIAaaaaaaaaOooooooooo !!!」
あまりの冷たさに、日頃の落ち着きも忘れて、背中の毛を逆立てて走って戻ってきたアンジェロ。
マルツォはそれには気付かないふりで、そっとドアを開けてあげると、アンジェロの足を優しく拭いてあげた。
その頃、スケルツォはその名の通り、積もる雪の中をはしゃいで跳ね回っていた。
(白い雪の中の白い犬…埋もれてしまうとどこにいるかわからないぐらいだな。)
*初めて雪に触れた猫の反応は、こちらなどを参照してください。
*百人一首 その三十一【あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき】からのinspireでした。
*百人一首 その二十九【こころあてに をらばやをらむ はつしもの おきまどはせる しらぎくのはな】要素も解説に加えてみましたw