高校生の深田は、クラスメイトの稲葉さんに愛の告白をしたのだが、こっぴどくフラれてしまった。
すっかり意気消沈した深田は、気分転換に炭酸飲料でも飲もうと思い、ため息をつきながらも自販機に小銭を投入し終えた。しかし、サイダー缶のボタンを押そうとしたところで考え直し、釣り銭返却レバーを引いて小銭を回収すると、そのまま何も買わずに自販機から立ち去った。
これは、深田がまだ稲葉さんのことを諦めきれないが故の行動なのだが、一体どういうことだろうか?
転載元: 「泡沫サイダー」 作者: つむじ風商会 (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7199
深田から稲葉さんへの通算10回目の愛の告白は案の定失敗に終わり、深田は気分転換に炭酸飲料でも飲もうと100円玉を自販機に投入した。しかし、何度100円玉を投入しても、釣り銭口から返ってきてしまう。ため息をつきながら別の100円玉を自販機を投入すると、今度は正常に投入された。
サイダー缶を買おうとボタンを押しかけた深田であったが、「何度投入しても戻ってくる100円玉」と「何度告白してもフラれる自分」が心の中でダブって見えた。そして、「自販機に投入された別の100円玉」と「稲葉さんに告白を受け入れられた別の男」の姿も重なり合った。
稲葉さんのことをまだ諦めきれない深田は、変なジンクスを作ってしまうことを避けるために、一度は投入された100円玉を釣り銭返却レバーで取り戻すことにしたのだった。