満月の晩、狼男に変身した男は、対峙した女が吸血鬼になっていたことに感謝した。
なぜだろうか?
*百人一首 その二十三【つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど】からのinspireです。
転載元: 「he's a wolf in disguise」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7150
満月のハロウィーンの夜、憧れの女の子とニコイチの仮装。
秋になって日が短くなると、気分が落ち込むジョニー。
だから、ハロウィーンパーティーなんて、行きたくなかった。
面倒くさいから定番中の定番、狼男の仮装をすることにした。
それならどこでも売っているし、他にもたくさんいそうだから、目立たないだろう。
しかし、意外とみんなそういうベタは避けるのだ。
他に狼男は一人もいなかった。
思惑が外れたジョニー。
そんな中、向こうからバンパイアがやってきた。
みんなの憧れルナちゃんだ。
口に血のりまでつけて、結構成り切っている。
「あれージョニーじゃん?」
対峙する二人。
「お、狼男とバンパイアだ!かっけー!!」
「並べ並べ!一緒に写真撮ったる!」
最初はぎこちなかったジョニーだったが、ルナがノリノリでポーズを取るので、ついついつられて楽しくなっていく。
歯を剥き出して戦闘態勢をとったり、逆にラブラブに見せたり。
今までの自分だったら、こんなことできなかった。
ルナちゃんが吸血鬼のコスチュームを選んでくれてよかった。
そう運命に感謝する男であった。