ここ、ニューヨークにあるミラノレストラン……ではなく、大阪にあるメラノレストラン梅田店では、月に一度様々な分野のエリートたちが集まり会食をする。
その名も「黒焦げ雲の会」というその集まりは、会のメンバーが交代でゲストを呼び、ゲストが体験した不可解な出来事を聞くのが慣例になっていた。
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今日のゲストはアユネという女性だった。最近なにか身近に不可解なことはなかったか? とのメンバーの質問にこう答える。
「そういえば、昨日学生時代の友人が電話で『あなたからもらったものを返さなきゃね』って言ってきたんです。
あまり仲がよいわけじゃなかった友人なんですが。
『もらったものって何?』って聞いたら『時計ね……止まった時計』って。
でも時計なんかあげた覚えがないんでそう言っても、いいからいいから、と言うだけなんです。
どういうことなんでしょうね?」
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あなたたちは「黒焦げ雲の会」のメンバーです。
ゲストに色々質問して、彼女の悩みを解決してあげてください。
※「黒焦げ雲の会」については https://www.cindythink.com/puzzle/6541 、 https://www.cindythink.com/puzzle/7004 をご参照ください。
転載元: 「【メラさんお祝い問題】時計 @黒焦げ雲の会」 作者: GoTo_Label (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7147
アユネをゲストに呼んだメンバーの話。
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先月の会が終わった後、アユネから連絡があったよ。
ミノリは美術大学時代、アユネの才能に惚れ込んでいたそうだ。
だから、アユネが絵をやめると聞いたときショックで……言い争いになったのはそれが理由だ。
「自分の描いた絵は全部捨てる」とアユネが言ったので、ミノリはこっそり絵を一枚持って帰ったらしい。
アユネの絵で自分が一番好きな、時計台の絵を。
仕事をやめて絵をもう一度始めると聞いて、「これは大事なものになるだろうから」返すことにしたということだ。
絵を返しに来たミノリに言われたそうだ。
画家としてのアユネの時間はまた動き出したんだね。
絵をもう一度始めると聞いたとき、絵の中の時計が動き出すように見えたよ。
とね。