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静寂の中、男はひたすら待ち続けている。
一人でじっと待ち続けている。
カラスが鳴いた。
男は心の底から喜び、小さくガッツポーズをした。
何故?
*Q3 ノーキンさんのオマージュです。
あと、百人一首 その二十一【いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな】からのinspireです。
転載元: 「【音ますか?オマージュ】tomorrow is a long time away」 作者: gattabianca (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/7138
ずっと好きだった。気になっていた。
「彼」が男性を好きなのは、もちろん下調べ済みだ。
そのためにわざわざ隣の部屋に引っ越した。
彼は、どうやらズボラで家事が苦手らしい。
この間、ベランダに置いた生ゴミを必死で片付けるのを見かけた。
控えめにいって、萌えた。
だから、申し訳ないと思ったけど、夜中に、ベランダに生ゴミを放り込んでおいた。
俺は、掃除や整理整頓、家事能力には自信がある。
夜中、ひたすら寝ないで待った。「その瞬間」を逃したくなかったから。
夜が明けた。目敏いカラスは早速隣のベランダにやってきた。
うるさく鳴き立てるカラス。俺はニヤリと笑って、ガッツポーズをした。
程なくして、彼はベランダに現れた。計算通りだ。
「うわ、マジかよ。今度は俺生ゴミ置いてなかったのに…」
「うわー大変なことになってますね。なんかカラスがすごい鳴いてるなあ、と思ったら…。きちんと全部生ゴミ片付けないと、カラスは餌場だと思ってそこに餌持ってきて、食べるようになるみたいですよ。片付けるのお手伝いしましょうか?」
*こちらの続きです。
*上記問題は、出題者の身の上に起きたほぼ実話ですが、こちらの問題のようなことは起きていません。念のため。