余寒なお厳しく、吐く息の白さに耐えながら春の訪れを心待ちにしているこの頃でございます。
さて、ある街で鶯をご覧になった殿方は早急にその街を出られました。
一体何故なのでございましょう?
※ 末期サングラスさんの問題文のリサイクルです。
転載元: 「冬鶯」 作者: かしーた (Cindy) URL: https://www.cindythink.com/puzzle/706
◼要約
『鶯の生息していない国から来日したバードウォッチャーは、鶯を見ることのないまま滞在最終日を迎えた。街を発つ時間ギリギリまで鶯を探していたので、鶯を見つけた時には、大急ぎで街を出る必要があった。』のでございます。
◼解説
殿方は、異国ご出身のバードウォッチャー。殿方の国に生息していない鳥達を観察するために、我が国へとお越しになられたようです。
さて、この日は、殿方が我が国を発つ日でございました。お目当ての鳥は殆ど観察され尽くしたようでしたが、ある鳥にだけは出会うことができておらず、その事が殿方の心残りでございました。
そう、鶯でございます。
そもそも、季節は冬の盛り。山中であればまだしも、街中で鶯に出会うなど至難としか言いようがございません。それでも、殿方は諦めることなく、街を発つ直前まで、鶯を探し回っておられました。
強い想いが天に通じたのでしょうか。
駄目で元々と覗いてみた、公園のやぶの中。そこには、笹色をした冬鶯の大層愛らしい姿がございました。
フィルムに鶯の姿を収めた殿方は、大急ぎで街を出て空港へと向かい、興奮冷めやらぬままに、この国を出ていかれたのでございました。